物理学会領域10シンポジウム

「自己組織化によるナノ構造材料形成に向けたマルチスケールの視点」

 

ボトムアップのナノ構造物創製の決定打とされる自己組織化現象であるが,実用化段階においては『自己組織化する系をどうやってコントロールするか?』あるいは『自己組織化を示す新しい系はどうやって捜すか?』などこれからの課題が多く残されている.本シンポジウムでは,まず自己組織化を使った具体例として,デバイス開発における半導体量子ドットおよび自発的分子の組合せによる一次元ナノ構造などの現状を紹介する.さらに,電子・原子レベルからナノスケールまでの組織発展をシミュレートする手法の適用例と課題について議論する.これらの講演と議論を通じて,マルチスケールの視点に基づいた“自己組織化を利用した新しいナノ構造物の創製”の指導原理の確立を目指す.

 

9月22日(午後)

はじめに 13:30 -13:40 京大工 西谷滋人
半導体量子ドットの自己形成とその物性 13:40 -14:10 東大生産研 荒川泰彦
分子ボトムアップによる一次元ナノ構造の創製ム脂質ナノチューブ系を中心に 14:10 -14:40 産総研 清水敏美
自己組織化のシミュレーションにおける課題 14:40 -15:10 産総研 寺倉清之
休憩 15:10 -15:30  
Phase-field法を利用した自己組織形成過程の計算と将来展望 15:30 -16:00 物材機構 小山敏幸
組織形成シミュレーションの課題 16:00 -16:30 早稲田理工 斉藤良行
第一原理計算による計算機シミュレーション用相互作用パラメータ模型の構築:内部エネルギーのクラスター展開 16:30 -17:00 静大工 星野 敏春
第一原理分子動力学法による相転移現象のシミュレーション 17:00 -17:30 東大工 森下 徹也