第15回格子欠陥フォーラム
「原子・電子レベルで観る格子欠陥・ナノ構造」

主催: 日本物理学会領域10「格子欠陥・ナノ構造」分科
共催:応用物理学会
協賛:(財団法人) 関西エネルギー・リサイクル科学研究振興財団、日本顕微鏡学会

日時:2005年9月22日 (木) 夕方〜24日 (土) 昼
   (物理学会終了後〜)

場所: 湖畔の宿 琵琶レイクオーツカ
   〒520-0502 滋賀県滋賀郡志賀町近江舞子、TEL:077-596-1711
   (京都駅より電車で約30分、JR湖西線 近江舞子駅下車すぐ)

参加費:一般¥27000(2泊6食、テキスト代含む)
    学生¥20000(2泊6食、テキスト代含む)
    (当日ご持参下さい。)

参加申込締切:8月31日(水)、定員(約70名)になり次第

参加申込(部分参加も可能です)

問い合わせ先:第15回格子欠陥フォーラム世話人
 大野裕 (大阪大学  06-6850-5753, ohno@phys.sci.osaka-u.ac.jp
 庭瀬敬右(兵庫教育大 0795-44-2210, niwase@sci.hyogo-u.ac.jp


プログラム

材料中の水素・点欠陥I

9月22日(木)
 18:15-19:00 白井泰治(阪大工) 「陽電子消滅法による水素吸蔵合金中の格子欠陥」
 19:00-19:45 下村浩一郎(KEK) 「μSR法でみるGaN中の水素に付随する浅い電子準位」
 19:45-20:30 高田昌樹(SPring8) 「放射光X線による物質中の水素の電子密度マッピング」
9月23日(金)
 09:00-09:45 武藤俊介(名大) 「TEM-EELS法による材料中の水素検出法の開発」
 09:45-10:30 星野公三(広大) 「グラファイトナノ構造の水素吸蔵機構と格子欠陥」

材料中の界面・転位I

 10:30-11:15 秋田知樹(産総研関西セ) 「HRTEM-EELS法による金属複合界面の原子・電子構造」
 11:15-12:00 柴田直哉(東大工) 「HAADF-EELS法によるセラミック界面の原子・電子構造」

材料の構造変化と格子欠陥

 13:00-13:45 河合伸 (九大) 「STM観測下での電子−フォノン相互作用によるSi(001)表面・Ge(001)表面構造変換」
 13:45-14:30 渡辺精一(北大) 「合金の照射誘起構造変化における揺らぎ現象」
 14:30-15:15 庭瀬敬右(兵庫教育大) 「カーボン系物質の粒子線照射・衝撃圧縮による構造変化と顕微ラマン分光」

材料中の界面・転位II

 15:30-16:15 山崎順・田中信夫 (名大) 「収差補正TEM法による半導体等界面の原子構造解析」
 16:15-17:00 山本直紀(東工大) 「TEM-CL法による窒化物半導体の転位と光学特性」

特別講演

 17:15-18:15 冨井洋一(京大) 「国友藤兵衛[一貫斎] -近江の天才鉄砲鍛冶-」

材料中の界面・転位II(続き)

9月24日(土)
 09:00-09:45 大野裕 (阪大理) 「断面STM法およびTEM-CL法による半導体界面の原子・電子構造」

材料中の水素・点欠陥II

 09:45-10:30 平山司 (JFCC) 「電子線ホログラフィー法による半導体デバイス中のドーパントプロファイリング」
 10:30-11:15 飛田聡 (東工大) 「GaAs中の点欠陥の選択共鳴ラマン分光」
 11:15-12:00 上浦洋一,佐藤公泰,那木拉,山下善文,石山武(岡山大・院・自然科学研究科) 「一軸性応力下におけるSi中水素関連欠陥の電子状態と水素運動」

企画の趣旨

 近年、ナノテクノロジーの実用化、たとえば超微細化されたデバイスの作成およびその高性能化・省エネルギー化、あるいは環境配慮型デバイスなどの開発につながる新規ナノ材料の創生など、への期待が高まっている。その実現には、物質の構造・形状・組成およびその内部・表面に存在する欠陥を、原子・電子レベルで、厳密に制御する必要がある。そのため、電子顕微鏡法や走査プローブ顕微鏡法などの実空間観察法、あるいはナノ構造や格子欠陥を選択的に評価する各種分光法、などによりナノメーター以下のスケールにおいて物性の起源が評価・解析され、それらを物質の創生・設計などに生かす努力が続けられている。本研究会は、上記問題意識を持つ研究者が一堂に会し、「原子・電子レベルで観る格子欠陥・ナノ構造」をメインテーマとする研究の意見交換をはかる場としたい。チャレンジングな若手を中心に、さまざまな分野の最前線で活躍されるユニークな研究者を講師としてお招きする予定である。基礎から最新研究法・成果までを分かりやすくご紹介いただき、それをもとに活発な議論を進め、分野を横断する研究交流が促進されれば、ナノテクノロジーの実用化にむけた基礎研究の充実と応用研究の推進につながる、と期待している。